当社は、お客様のニーズにきめ細かくお応えするため、高級銑鉄鋳鉄を主体とした中物、小物部品の多品種少量生産を得意とし、そのバリエーションの豊富さが強みです。中でも建設機械鋳鉄部品製造の実績が豊富です。
※現在の生産点数 約800点
鋳物の最大の特徴は、液体を流し込むため、複雑な形状も比較的容易につくれること。さらに鋳型形成時に中子を使えば横穴やアンダーカット形状も簡単に製造できます。当社では複雑な中子をもつ鋳物の製造にも適した、砂型鋳造を採用。幅広い製品づくりに対応しています。
お客様が求める仕様・規格に最適な模型(木型から金型まで)・中子取(各種)・割面を規定し、短期間で2D方案化。試作対応をスムーズに行います。作成される模型は3Dデータで保管される為、設計変更・更新にも短期で対応可能となります。また、外部委託で凝固シミュレーションによる検証も可能です。
鋳型をつくるために使用した砂を回収。サンドクーラー内の回転しているドラムに入れ、空気に触れさせることにより放熱、冷却します。この工程により、再利用する鋳物砂を一定の温度・水分に保つことができます。
60トンの砂保有が可能なサンドビンを導入。造型能力が維持できるよう、適切な砂の混練を行い、安定した混練砂を造型機へ供給しています。
造型設備にはHSP自動造型ライン、静圧造型機を採用。多品種少量生産向けの枠付造型機として多様な材質・形状に対応可能です。また、品質の検査を常に作業スタッフの目視によって実施。型の崩れが無いか、砂詰まりや硬度が適正かなど細かくチェックして高精度、高品質な鋳型をつくりだします。
[ HSP自動造型ライン ]
・枠サイズ650×800×250(上型)/ 220(下型)
・造型速度60秒 / 枠
急速溶解が可能な高周波誘導炉は、目的の高温を維持、高歩留りで操業することができます。 溶解効率が上がることで、作業時間も短縮。スピーディーな納品へと導きます。また、品質維持の観点から、発光分析機により注湯前の材質成分を確認し成分調整を行うとともに、温度調整にもきめ細かく対応しています。さらに、放熱時間を短縮し、CO2削減にも貢献しています。
注湯は、「早く静かに」が原則です。当社では熟練者の高い技術を若手スタッフにも伝えています。操作の安全性を高めるため自走式の注湯機を導入すると同時に、こうした技術継承を行うことで品質の安定に努めています。
エプロンショットではエプロン内に製品を投入し、自動撹拌しながら処理をします。凹凸が多く、表面積が大きな小・中物製品に適しています。クレーンショットは、クレーンフックに製品を吊り下げ、キャビネットの中で自動的に回転させながら処理を行う装置で、大物重量物に適しています。砂や不要な成分を排除し、適切な作業速度で均一な仕上がりを実現。打痕の心配もありません。
自動バリ取り機で、形状や表面のバラつきをなくします。また、専用塗装ブース内で塗装による防錆対策も行ない、常に安定した品質の製品を供給できるよう徹底しています。
多品種少量生産では要求仕様の頻繁な変更に伴い、適切な材質になっているか、ラインに不備はないか、といった精度確認が随時求められます。仕上がりの段階では3次元測定器や超音波探傷器を用いた抜き取り検査を実施して品質の向上に努めています。